本家…というかWebサイトにもまとめているとおり
Z32はマイナーチェンジで分けると1型から6型まで存在します。
↓マイナーチェンジのデータ
http://www.fukusuicatch.com/memo/minorchanges.html
↓車体色のデータ
http://www.fukusuicatch.com/memo/color.html
Z32を買おうと思ったとき「どの型を買うのが良いのか?」という問題にたどり着くことがあると思います。
結論から言ってしまうと「正解は無くて好みの世界です」ということになってしまうのですが…それだと味気ないので↑のページでまとめているデータを踏まえて私見というか独断と偏見満載でそれぞれの型の特徴をそれぞれのべつ幕なしだらっと思いつくまま書いてみようと思います。
また、壊れる壊れない問題も多少言及しますが、基本的には生産最終年からもうすぐ20年を数える旧車ですので個体差、引き、前オーナーの整備状態がどうかみたいな要素のほうが現実問題としては意味が強くなってきています。
基本的には全てのパーツが耐久年数を超えている、と考えた方がある意味で気が楽かもしれません。
1型
なんといってもデビューモデルですから全ての原点といっても過言ではないでしょう。
1型はイメージカラーのスーパーレッドをはじめ印象的な車体色が多いのが特徴でしょうか。
選択肢も多いですね(現在当時の色が綺麗な状態で残っている車両は稀かもしれませんが…。
また、ドアにシートベルトが着いているのが1型の特徴です。
「Z32はガソリンスタンドで首が締まる」なんて言説もこれから来てますが…セルフ主流の今どき若い方はこの文章を見ても「???」という感じかもしれません。
また、内装がジャージ調なのも1型の特徴ですね。
グレーなジャージなのでちょっと印象が良くない人も居るかもしれません(確かスポーツイメージなんだったような…)
1型だけEAIが装備されているため触媒がその他の型と異なり注意が必要です。
EGRももちろん(?)装備されています。
89年デビューなのでハチマル感というか昭和感があるというか、そういう感じでしょうか。
2型
2型はなんといってもコンバーチブル追加がトピックスですね。
なのでコンバチが欲しい方は一番古くても2型からになります。
個人的には1型の正常修正版という趣が強いと思っています。
内装がシンカーパイル(スエード調)になり現代基準で見ても高級感のある内装に変更になりました。このシートは経たりづらくて乗り心地もいいイメージがありますね。
また、シートベルト位置がドアからボディに変更されています。
車体色は若干整理されていますが、基本的には1型のラインナップに近くなっています。
コンバチ限定色のブラウンとカラーコードがTH1からTK3に変更されたブルーがカタログカラーで印象的です。
ガンメタが選べるのは2型までです。(1型と2型でカラーコードは異なります、1型のほうが濃いイメージがあります)
メカニズム的にはあまり変わりがなく強いて言えばエアバッグがオプションで選択可能になった程度でしょうか。
3型
3型はアキレス腱であったパワートランジスタ・クランク角センサの部品が通称対策品と呼ばれる部品に変更されているのが特徴です、またエアコンもガスが変更になっています。
また、HICASも油圧から電動に変更になり、パワステ系の一部がNAと共通になっています。
スカイライン等周辺の車種の更新に伴いメカニズム面が大きく更新されているのが3型の特徴といえます。
故に比較的信頼性が向上していると言えるかもしれません。
夏に3型に乗ったことは多分無いのですがブロンズガラスで新ガスなので暑そうだなぁと思います…。
4型
4型からはガラスがグリーンガラスになりUVをある程度カットするようになったためか、持病であるダッシュボードの変形が起きづらくなっています。(というか青空個体でもほぼ無い気がします。
また、EGRが廃止されメカニズム面はかなりシンプルになってきます。さらに信頼性が向上してると言えるかもしれません。
2シーターはATが選択出来なくなったようです。需要がなかったんですかね。
シンプルになる、といえば言い方が良いのですが、日産が90年代で一番苦しい時期でありコストカットが顕著になっているのも4型の特徴です。
分かりやすい部分ではターボ車のブースト計が無くなります。まぁ…飾りといえば飾りですが…
グレードも廉価なVer.Sが設定されこの内装はブラックのジャージなのですが…個人的には少しチープな印象があります(私の車がまさにこれなのですが…)。また、遮音材もかなり少ないので見た目以上にZXとは乗った感じが異なります。
また、エアバッグが全車標準になり大きなハンドルが特徴的ですね。
車体色はブラウンが廃止。
新たに緑が設定され、ホワイトが寒色系のパールに変更になっています。
5型
5型ではラインナップに変更があり、2シーターのTバーが選択できなくなりました。
つまり5型以降の2シーターは全て鉄屋根MTということですね。
また、コンバーチブルは5型までです。
終わりの始まりという感じですね…。
5型と4型はまぁほぼ誤差みたいな感じなのですが一応名目上Ver.Rが登場します。
とはいえ5型のVer.Rはそれほど何か特別かというと…レカロが着いてNAでもターボバンパーになるくらい…?
パワーウィンドウスイッチがシーソーから現代的なプルアップになりますね、後は色的には緑が無くなって紫が追加されてます。この紫、R33かR34で有名なMNP2ではないのでお気をつけて、意外と明るい紫です。
6型
6型は最終型として有名ですね。
残念ながらコンバーチブルは廃止になります。
最後のテコ入れで相当いろんなところが変わっています。
表面上は分かりませんがボディ剛性も改善されています。
特にVer.Rについては全車仕様変更された上で更に仕様違いと結構気合入ってます。
(なのにby2にしかVer.Rは無いんですが…。
ハンドルやシフトに赤ステッチが入るのはVer.Rですね。
300ZXはド派手なカラーのタンレザーが選べます。
さり気にジャージ内装生地も変わります。メーカーの変更…???
メーターが変わるのでブースト計も復活します。
外装等の差は以下のページをご覧ください。
Z32-最終型(6型)特有の変更点一覧
http://www.fukusuicatch.com/memo/final_mod.html
というわけで割合と猫も杓子も6型が推されたりしますが罠というほどではないのですが、注意点もあります。
注意点その1…GF(平成10年排ガス規制対象)であること。
Zのマフラー変えたいなぁ、という人に関係がありH10の規制が適用される車になるので、騒音規制がその他の型と異なります(96db、その他の型は103db)。
マフラー音量の規制が厳しくなってます、ということですね。
注意点その2…塗装方法の変更
スカイラインで言えばR34世代になり、より塗装が効率化されているようです。
効率化、というのは要は塗る面積・量が減っています。
「あれ?こんなところ塗ってないの?」という感じです。
(トランクが分かりやすかった気がします。
最終型は割合と盆栽が多いかもしれませんが、錆には要注意ですね。
注意点その3…専用部品が多い。
絶対生産数が少ないので専用部品は製造廃止リスクも高いと考えられます。
長いこと生産されていたので潰しが効く部分ではありますが。
ま、これについてはこの期に及んではもはや…という感じもありますが。
注意点その4…ロービーム車検対象(2024/09追記)
全車ロービーム車検の対象となります。
設計的に古いため車検を通すのが難しいようです。
同世代のR34も同じ問題を抱えているようです、あちらはリフレクタなのでプロジェクタのZよりマシなはずですがそれでも通らないらしいのでZは…
まだ猶予期間が続いている地域もありますが、車検対策を検討する必要がありそうです。
と、だらだらだらだらと小論文ばりのボリュームを文字オンリーでお送りしました。
お役に立てれば幸いです、また間違ったことを書いていたらコメント等でご指摘いただければ幸いです。
※ブースト計の話を追記 20191128
※ロービーム車検の話を追記20240909